新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の感染拡大を回避・抑制するため、テレワークによる在宅勤務を推奨する企業が増加する中、ネット上でも、2月から3月にかけてテレワークや在宅勤務に関連する記事数や検索ボリュームが急速に増加している。

そこで、テレワーク、在宅勤務関連でどんな記事が注目を集めたか、さらにこのテーマでメディア露出が増えた企業事例について傾向を探るべく、プラップジャパン独自のニュース共感度分析ツール「Buzz News Analyzer」などを使用し、分析を行った。

 

■テレワーク関連ワードのネット上での注目度推移

「テレワーク」「在宅勤務」「リモートワーク」がタイトルに含まれる記事の数、バズ数の過去1年間の推移を示したのが下記グラフである。2020年2月から3月にかけて、記事数・バズ数ともに急激に伸びているのが一目瞭然となっている。

【分析対象】
期間:
2019年3月~2020年3月
対象記事:
「テレワーク」、「在宅勤務」、「リモートワーク」いずれかがタイトルに含まれている記事
対象記事数:
8,061

また、Googleトレンドで過去1年の「テレワーク」「在宅勤務」「リモートワーク」の検索ボリュームの推移を見ると、同じく2月初旬から大幅に検索数が伸びていることがわかる。

メディア、一般生活者ともに、非常に注目度が高い内容であることが見てとれる。

 

■テレワーク関連記事バズ数TOP10

では、どんな記事が特に共感を起こしていたのか?関連記事のバズ数TOP10を抽出し傾向を探った。

1位は、NHKの「電通全従業員在宅勤務」に関する記事。5万を超えるバズ数を獲得しており、他の記事を大きく引き離している。なお、5万を超えるバズを獲得した記事は、弊社がこれまで集計した300万を超える記事の中でも数件しかなく、上位0.002%に入るほど希少性の高い記事である。さらに電通に関する記事は、合計3件ランクインしており、注目度の高さが伺える。

他には、GMO、NTT、NEC、ドワンゴといった有名企業がテレワークを推奨、一斉実施という内容の記事がランクインしている。

また、5位「経験者の6割が「紙書類の確認・押印のために出社」、6位「新型コロナ非正規労働者の嘆き。」の記事に見られるように、テレワーク推進を阻む現状課題についても世の中の関心を集めている。

 

■メディア別記事数割合

次に、バズ数TOP200にランクインした記事をメディア別に集計し、その割合を算出した。

Yahoo!ニュース、NHK、日本経済新聞といった大手メディアが上位30%以上を占めている。これは予想できることであるが、次に割合として多かったのが、IT media、noteである点が特徴となっている。IT mediaでは、主にIT企業のテレワーク事例の紹介や代表インタビュー関連の記事が多くのバズを獲得していた。

また、noteでは『Zoomオンライン革命』著者の田原氏の記事や、元400mハードル日本記録保持者の為末氏の記事などが注目を集めている。


テレワークでぶつかる壁と、その先に見えてくる希望:新しい視座を獲得すれば、呼吸をするようにイノベーションが起こる
(note|田原真人 2020年2月22日)

リモートワークとプロ化
(note|Dai Tamesue(為末大) 2020年3月8日)


 

■テレワーク文脈で注目を集めた企業5社

今回の分析対象記事のうち、電通を始めとした有名企業が在宅勤務を導入、というストレートニュースが大部分を占めていたが、それ以外にメディアによる取材記事、オウンドメディア記事も数多くランクインしていた。

その中でも、特に多くのバズを獲得していた企業5社の関連記事を紹介する。

①GMO
GMO社は他社に先駆けて全社在宅勤務を発表したことから、その取り組みに注目が集まった。結果、今回対象の8,061記事のうち、GMOに関連する記事数は142に上り、テレワーク関連の文脈で最もメディア露出を増やした企業のひとつと言える。ストレートニュース以外に、自社リリース、熊谷社長へのインタビュー記事などが多くのバズを獲得している。
GMOインターネットグループ、新型コロナウィルスの感染拡大に備え在宅勤務体制へ移行 |
(GMOインターネットグループニュース|2020年1月26日)

緊急テレワーク一ク1ヶ月目、GMO熊谷正寿代表に聞く『成功する在宅勤務』の秘訣
(Yahoo!ニュース|神田敏晶  2020年2月28日)

「在宅勤務開始から3週間、業績への影響ほぼない」GMO熊谷社長 「そもそもオフィスは必要か?」
(ITmedia NEWS|2020年2月19日)

② LINE WORKS
「新型コロナウィルス騒動よりも前からテレワークを必要とする状況があったが、テレワーク導入は簡単ではない」という文脈から自社サービスの紹介につなげるオウンドメディアの記事が、①のYahoo!ニュース掲載記事に匹敵するほどのバズを獲得した。
新型コロナウイルスよりもずっと前からあったテレワークの必要性 – LINE WORKS
(LINE WORKS|増田隆一 2020年2月26日)

 

また、在宅勤務を行う人を支援する目的で発表された「自社サービスの無償提供」、「社員への在宅勤務手当支給」という取り組みに共感が集まり、特に以下3社の関連記事に多くのバズがついた。

③ソフトイーサ
自宅回線が遅すぎて新型コロナ対策テレワークができないあなたに。ソフトイーサがNTTフレッツ回線アクセスポイントを無償開放 ~TV会議やメールなどを優先通信する仕組みを導入
(PC Watch NEWS|2020年3月6日)

④ドワンゴ
ドワンゴ、全社員に在宅勤務手当を支給 「電気代に不安の声が寄せられた」(要約)
(ITmedia|増田隆一 2020年3月3日)

⑤VCUBE
ブイキューブ、テレワークにおいて、あらゆるWeb会議に共通する音声のノイズや雑音などの課題を解決する「Krisp(クリスプ)」の無償提供を開始
(VCUBEプレスリリース|2020年3月2日)

 

■まとめ

新型コロナウィルスが大きなきっかけとなり、世の中の関心がテレワークや在宅勤務に集まっている中、PR巧者といえる企業は自社名やサービスを巧みにメディア露出させ、ポジティブなレピュテーションを獲得している。

これらの企業に共通していることは、全社在宅勤務導入やサービス無償提供などの施策をいち早く展開した点である。

特殊な環境要因に基づく施策であるものの、PRの基本である「新規性」「社会性」を織り込んだ取り組みが功を奏しており、PRを展開していく上でのヒントになる事例と言える。


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私たちプラップジャパンは、PRストラテジー立案を得意とするPR会社です。感性や経験値だけでなく、膨大なウェブメディア/SNS環境データの分析に基づくPRストラテジー立案やPR施策をご提案します。PRのことでお悩みの広報・マーケティング担当の方は、お気軽にプラップジャパンにご相談ください。

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